ストレスチェックの役割と回答する上での注意点
多くの会社でメンタル疾患による休職者や退職者が増えており、社会問題ともなっています。この現象の背景には、様々な要因が考えられますが、その一つに、経済不況が長らく続いたことから、コスト削減を目的としたリストラが敢行された結果、多くの職場で要員不足が顕著となり、職場環境や職場の人間関係が壊れてしまったことが上げられます、つまり、現代の多くの職場は、そこで働く人にとってストレスが溜まりやすい職場となっているのです。この事態を重く見た厚生労働省は、2015年12月から従業員が50人以上の事業場においては、ストレスチェックを実施することを義務付けました。ストレスチェックは、職場で働く労働者に、個々のストレスの度合いを知らせるとともに、その集計結果から、その職場がストレスを生み出しやすい環境にあるのかを診断する二つの目的を持っています。
つまり、労働者は自分のストレスの度合いを知ることで、その解消法に取り組むことになりますし、会社側はその職場に問題があるのであれば、その改善に向けた取組みを行わなければなりません。さて、ストレスチェックの内容ですが、全部で57項目から構成されており、原則、どの会社でも同じ項目を使用します、なお、その項目は、仕事のストレス要因(17項目)、ストレス反応(29項目)、ストレス緩和要因(社会的支援9項目、満足度2項目)で構成されていますし、その回答を他社に公開されることはありませんから、労働者は正確に回答することが重要です。
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